デジタル大辞泉
「泡雪」の意味・読み・例文・類語
あわ‐ゆき【泡雪/×沫雪】
1 泡のようにやわらかく溶けやすい雪。《季 春》「―の水際ばかり光りけり/鬼房」
2 「泡雪羹」「泡雪豆腐」などの略。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
泡雪 (あわゆき)
淡雪とも書き,泡立てた卵白を泡雪に見立てた料理や菓子の名称。ヤマノイモをすりおろし,だし汁で煮てふわふわにしたものをさすこともあり,江戸で有名だった泡雪豆腐のように,舌上で溶けるような食味をもつものをいうこともあった。泡雪蒸しは白身の魚などに泡立てた卵白をのせ調味しただし汁で蒸した料理,泡雪そばは泡立てた卵白をやわらかく煮て,かけそばの上に置いたり,そばにのせて蒸したりする。淡雪羹(かん)は,砂糖で甘味をつけた寒天の上に,泡立てた卵白を敷いて固めた寄物(よせもの)である。なお,ケーキなどに用いるメレンゲは,卵白をクリーム状に泡立て砂糖や香料を加えたものをいう。
執筆者:鈴木 晋一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報