法科大学院入学適性テスト(読み)ほうかだいがくいんにゅうがくてきせいテスト

大学事典 の解説

法科大学院入学適性テスト
ほうかだいがくいんにゅうがくてきせいテスト

アメリカ合衆国法科大学院進学を希望する学士課程の卒業者(卒業予定者)向けの適性テスト。合衆国のおもな法科大学院の加盟する非営利団体が,世界の五十数ヵ国で年4回(国によっては4回未満)実施する。法の知識は問わないが,入学判定の最重要資料となる。比較的短い文章の解読をもとに,事柄順序や構成を探る論理的な力,論者の主張内容を正確に把握する力,同じく主張の展開を批判的に検討する力を測定する35分ずつの多肢選択のテスト5部(うち1部は研究調査目的)を中心とし,最低140から最高180に点数化される。加えて,ある状況下での二つの選択のいずれかを支持する理由を論じる作文が課され,採点されないまま志願先へ送付される。LSATが広く関心を呼ぶ理由の一つは,社会的威信の高い法曹界への関門だからである。しかし同時に,このテストは合衆国の学士課程教育の目標そのもの,すなわち言語を通して物事を論理的に考察し表現する訓練と極めて多くの共通点をもつことも注目される理由である。
著者: 立川明

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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