日本大百科全書(ニッポニカ) 「泊(鳥取県)」の意味・わかりやすい解説
泊(鳥取県)
とまり
鳥取県中部、東伯郡(とうはくぐん)にあった旧村名(泊村(そん))。現在は湯梨浜町(ゆりはまちょう)の北東部を占める地域。日本海に臨む。2004年(平成16)羽合町(はわいちょう)、東郷町(とうごうちょう)と合併、湯梨浜町となる。旧村域の開発は古く、銅鐸(どうたく)を出土し、また山陰道の古駅笏賀(くつが)の所在地。川口(かわぐち)城跡は尼子(あまご)氏と毛利(もうり)氏の争奪地。JR山陰本線、国道9号、青谷(あおや)・羽合道路が通じる。中心の泊地区は江戸時代の泊宿で鳥取藩浦方番所(うらかたばんしょ)が置かれた。石脇(いしわき)地区は好海水浴場で、観音堂には木食上人(もくじきしょうにん)作の弘法(こうぼう)大師坐像(ざぞう)がある。二十世紀ナシ栽培、スイカの漬物「とまり漬け」づくりのほか、沿岸漁業も行われ、石脇に県の栽培漁業センターがある。
[岩永 實]
『『泊村誌』(1989・泊村)』
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