沙沙貴神社(読み)ささきじんじや

日本歴史地名大系 「沙沙貴神社」の解説

沙沙貴神社
ささきじんじや

[現在地名]安土町常楽寺

常楽寺じようらくじ集落南端に位置し、大彦おおひこ命・少彦名すくなびこな命・仁徳天皇および宇多天皇敦実親王の四座五神を祀る。旧県社。景行天皇高穴穂たかあなほ(現滋賀県大津市)を定めたときに社殿が造営されたと伝え、「延喜式」神名帳にみえる蒲生がもう郡の同名社に比定される。

近江若狭・越前寺院神社大事典〉

〔佐々木宮〕

古くは佐々木宮とも称した。大彦命は古代、当地一帯に勢力を有した佐々貴山公(狭狭城山君)の祖とされ(「日本書紀」孝元天皇紀)宇多天皇と子敦実親王は守護佐々木氏の祖。社名は佐々貴山公に由来するとされるが、少彦名命が鷦鷯羽をつけて出雲国に下ったことによるとか、仁徳天皇の名、大鷦鷯にちなむ、あるいは当地が古代蒲生篠笥ささき(和名抄)に属したことによるなど、諸説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「沙沙貴神社」の意味・わかりやすい解説

沙沙貴神社
ささきじんじゃ

滋賀県近江八幡(おうみはちまん)市安土町常楽寺(あづちちょうじょうらくじ)に鎮座。少彦名命(すくなひこなのみこと)、大彦命(おおひこのみこと)、仁徳(にんとく)天皇、宇多(うだ)天皇を祭神とし、宇多天皇を祀(まつ)る第四座には敦実(あつざね)親王があわせ祀られている。創建年代はつまびらかではなく、『延喜式(えんぎしき)神名帳』に登載された古社として、佐々木源氏の祖神として、佐々木荘(しょう)内33郷(現70余か町)の総鎮守として崇敬されて今日に至る。旧県社。大松明(おおたいまつ)神事(4月第1土曜日)、近江源氏祭(10月第2日曜日)がある。

[白山芳太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

事典・日本の観光資源 「沙沙貴神社」の解説

沙沙貴神社

(滋賀県蒲生郡安土町)
湖国百選 社/寺編指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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