日本歴史地名大系 「江之浜村」の解説 江之浜村えのはまむら 長崎県:南松浦郡有川町江之浜村[現在地名]有川町江(え)ノ浜郷(はまごう)供栖(ともすみ)村の南にあり、相崎(あいざき)瀬戸に臨む。西に狸(たぬき)山、南西に藤(ふじ)岳、その中間に西宇戸(にしうど)がある。地内の薬師堂に建久六年(一一九五)旅人が奉斎したという薬師如来を安置。また室町期の五輪塔が数基ある。明徳三年(一三九二)六月二二日の番立結番注文案(青方文書)に「江浜」がみえ、江浜氏を含む五島の領主層二八名が梅(うめ)ヶ崎(さき)会所(現平戸市)の会合で結番次第を定めている。応永二〇年(一四一三)宇久(うく)(現宇久町)・青方(あおかた)(現上五島町)・有河の代表一三人が一味同心して宇久島の松熊丸(宇久勝)を取立てることを契諾した際、有河領内の江浜の領主「ゑのはま授」も含まれていた(同年五月一〇日「宇久住人等一揆契諾状案」同文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報