水蘚・水苔(読み)みずごけ

精選版 日本国語大辞典 「水蘚・水苔」の意味・読み・例文・類語

みず‐ごけ みづ‥【水蘚・水苔】

〘名〙
① 蘚類ミズゴケ科のコケ総称。主として寒地の湿原に群生し、高層湿原ツンドラにはこの植物が数層に重なって堆積している。茎は長く伸び細い枝を多数分岐し、鱗片状の小葉を密生。葉は円筒状で葉緑粒のある細胞と中空で透明な細胞があり、透明細胞は光を反射して白く見え水分を多量に吸収する。世界中に約四〇〇種が知られ、日本でも約四〇種がある。吸水性がきわめて大きいのでランをはじめ園芸植物鉢植の用土の代わりに用いる。漂白して脱脂綿代用ともする。〔物品識名拾遺(1825)〕
水中にある物に付着している水垢(みずあか)
静物(1960)〈庄野潤三一八金魚硝子ふちに出来た水苔をちょっと口でつついては」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android