段取(読み)だんどり

精選版 日本国語大辞典 「段取」の意味・読み・例文・類語

だん‐どり【段取】

〘名〙
芝居小説などで、筋の運びや按配。もと歌舞伎の楽屋通言。
※評判記・戯作評判花折紙(1802)上「見立名物紙によする左のごとし 極上上吉 傾城虎之巻金魚作 ぬけめのないたんとりの檀紙」
戯作三昧(1917)〈芥川龍之介〉二「一旦つかまって拷問された揚句に荘介に助けられる。あの段どりが実に何とも申されません」
② 一般に物事を進めていく手順。また、そのための用意、工夫
※形影夜話(1810)下「塩梅美きとても、出し場のだんどりを考へ勧めざる時は、腹合に応ぜず、無興なること同事なり」
※あやしやな(1889)〈幸田露伴〉一「泣く泣く野辺の送りといふ段取りになって」

だん‐ど・る【段取】

〘他ラ五(四)〙 だんどりをする。手順をととのえる。
※歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)四幕「おれが先へ入って、段どって置いて、それから呼び込むから」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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