権利・権理(読み)けんり

精選版 日本国語大辞典 「権利・権理」の意味・読み・例文・類語

けん‐り【権利・権理】

〘名〙 (「荀子勧学」の「是故権利傾也」による)
権力利益。〔史記‐鄭世家賛〕
物事を自由に行なったり、他人に対して当然主張し要求することのできる資格。
※土井本周易抄(1477)六「私━権利は爵ぞ」
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一「目刺の頭でも鰡(ぼら)の臍(へそ)でも一番先に見付けたものが之を食ふ権利がある」
③ (right の訳語) 自己のために一定の利益を主張したり、これを受けたりすることのできる法律上の力。私法上の権利である私権と、公法上の権利である公権とに分かれる。
※泰西法学要領(1866)〈津田真道〉「又古昔彼土に人奴あり、生殺与奪の権全く其主人に在りて、毫釐も権利を有(たも)たず」

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