標茶(読み)しべちゃ

改訂新版 世界大百科事典 「標茶」の意味・わかりやすい解説

標茶[町] (しべちゃ)

北海道東部,釧路支庁川上郡の町。人口8285(2010)。中心市街地は釧路市の北東40kmに位置する。町域には根釧(こんせん)台地が広がり,釧路川が南流して,その左岸釧網本線が走る。南部には釧路湿原一角が広がっている。1885年釧路集治監が置かれ,囚人労働がこの地の開発の先駆を担った。春,夏は冷涼多湿で日照に乏しいこの地方は,第2次大戦前は馬産地であり,戦後は酪農地帯として発展した。4万2000頭(1990)の乳牛が飼養されている道内有数の酪農地帯で,磯分内には雪印乳業の工場がある。ほかに製材,チップ工場があり,南部の塘路湖シラルトロ沼ではワカサギなどの内水面漁業が行われる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報