柿木金助(読み)カキノキキンスケ

デジタル大辞泉 「柿木金助」の意味・読み・例文・類語

かきのき‐きんすけ【柿木金助】

江戸中期の盗賊。正徳2年(1712)大凧おおだこにからだを結びつけて名古屋城天守閣に登り、金のしゃちほこうろこを盗んだといわれる。これを脚色したものに歌舞伎「けいせい黄金鱐こがねのしゃちほこ」などがある。

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精選版 日本国語大辞典 「柿木金助」の意味・読み・例文・類語

かきのき‐きんすけ【柿木金助】

[一] 江戸中期の盗賊。正徳二年(一七一二)、大凧(おおだこ)にからだを結びつけて名古屋城天守閣の金の鯱(しゃちほこ)の鱗(うろこ)を盗んだと伝えられる。
[二] (一)を題材とした歌舞伎「けいせい黄金鱐(こがねのしゃちほこ)」「けいせい繁夜話(しげしげやわ)」などの通称

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「柿木金助」の解説

柿木金助
(通称)
かきのききんすけ

歌舞伎・浄瑠璃外題
元の外題
けいせい黄金鱐 ほか
初演
天明2.12(大坂・藤川座)

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世界大百科事典(旧版)内の柿木金助の言及

【盗賊】より

…歌舞伎の白浪物は盗賊を美化して描いているが,なかでも《白浪五人男》の日本駄右衛門は,東海道を荒らし回った大盗賊団の首領で,1747年(延享4)に獄門となった浜島庄兵衛(異名,日本左衛門)をモデルとしている。大凧に乗って名古屋城の金鯱(きんしやち)を盗んだという伝説がつくられた柿木金助は,尾張国中島郡柿木島村の生れで,多数の手下とともに豪農豪商の家へ盗みに押し入ることを重ねたが,1763年(宝暦13)名古屋町中引廻しのうえ獄門となった。盗み【林 由紀子】。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」