松応寺(読み)しようおうじ

日本歴史地名大系 「松応寺」の解説

松応寺
しようおうじ

[現在地名]岡崎市松本町

岡崎城の北外郭木町きまち口を出た正面に位置する。能見瑞雲ずいうん院と号し、浄土宗鎮西派。本尊阿弥陀如来。永禄三年(一五六〇)徳川家康が父広忠菩提のため、隣誉月光を開山として建立。広忠は天文一八年(一五四九)三月六日に、加茂郡東広瀬ひがしひろせ(現豊田市)城主佐久間全孝の刺客といわれる岩松八弥に刺殺された。遺骸は城外大林だいりん寺境内薬師堂に移され、次いで夜中ひそかに能見のみ原の隣誉の庵室に運ばれ密葬された。同年一一月の安祥あんしよう(現安城市)陥落による人質交換で織田信秀の許より解放された家康は、駿府すんぷへ赴く途中の一一日に広忠の墓にもうでて小松一株を植えたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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