松代藩主真田家墓所(読み)まつしろはんしゅさなだけぼしょ

国指定史跡ガイド 「松代藩主真田家墓所」の解説

まつしろはんしゅさなだけぼしょ【松代藩主真田家墓所】


長野県長野市松代町にある墓所跡。1622年(元和8)に松代初代藩主真田信之(さなだのぶゆき)が松代に移封された際に上田から移築された寺で、真田家の菩提寺であり、信之をはじめ歴代の霊屋(たまや)が長国寺伽藍(がらん)の裏に建立されて墓地が設けられた。1872年(明治5)の火災に見舞われるまでは、初代藩主信之から4代藩主信弘までの霊廟と藩主の側室の霊屋が5棟あったが、現在は信之霊屋(重要文化財)と4代信弘霊屋の2棟だけが残り、3代幸道の霊屋は本堂裏に移建されて開山堂と称している。墓地は白土塀に囲まれて歴代10代の藩主やその子女墓碑があり、墓碑は宝篋印塔(ほうきょういんとう)が21基、地蔵形塔が2基あって、ほかに12基の献灯がある。信之の墓にだけ石の鳥居があって霊屋と墓所が一体として残り、江戸時代の大名家墓所を知るうえで貴重なことから、1987年(昭和62)、境内一帯が国の史跡に指定された。JR長野新幹線ほか長野駅から車で約25分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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