東方ロカルノ(読み)とうほうロカルノ(英語表記)Eastern Locarno

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東方ロカルノ」の意味・わかりやすい解説

東方ロカルノ
とうほうロカルノ
Eastern Locarno

1934年フランスの J.バルトゥー外相が提唱した東欧諸国の集団安全保障案。東欧ロカルノ案ともいう。 25年のロカルノ条約を補うもので,ソ連ドイツポーランドチェコスロバキアおよびバルト諸国間の国境維持保障を目的とした。しかしドイツとポーランドの強硬な反対にあい,また賛同したのもチェコスロバキア,ソ連の2ヵ国だけであったため,実現にはいたらず,フランス=ソ連,チェコ=ソ連相互援助条約の締結という個別的安全保障に向うこととなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android