東寒野村(読み)ひがしさまのむら

日本歴史地名大系 「東寒野村」の解説

東寒野村
ひがしさまのむら

[現在地名]甲佐町東寒野

西は西寒野村、北は緑川を挟んで上豊内かみとようち村に対し、東南には手蝶てちよう(通称城野山、三九〇・一メートル)があり、下益城郡岩尾野いわおの(現砥用町)と境をなしている。小村の尾北おきたが東のはずれにあり、そこから南東打越うちこし峠を越えれば砥用ともち郷の村々に至る。尾北は承安三年(一一七三)一月一八日の甲佐社への木原顕実寄進状(阿蘇家文書)に「用小北両山事」とある小北に比定され、以後、甲佐社領として文永九年(一二七二)・建治二年(一二七六)・文保元年(一三一七)などに同社内阿蘇殿造営役として材木などを納めている(文保元年一一月二三日「甲佐社内阿蘇殿造営料木催促奉書」など、同文書)。延元二年(一三三七)五月一八日、宇治惟時が甲佐社に寄進した「御内郷」の除分として「寒野、有安、津々良村」がある(「宇治惟時寄進状写」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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