朶(漢字)

普及版 字通 「朶(漢字)」の読み・字形・画数・意味


6画

(異体字)
6画

[字音]
[字訓] しだれる・えだ・うごかす

[説文解字]

[字形] 象形
枝先の花が垂れて動く形。〔説文〕六上に「樹木垂るることたり。木に從ひ、象形。此れ(すい)と同なり」とあり、は穂の秀でる形。朶の上部は秀の下部と同じく花房の形で、秀は穀類の花をいう。その垂れ動くさまが、獣が食を求めて顎(あご)を動かすのに似ているので、食べたいようすをすることを朶頤(だい)という。

[訓義]
1. しだれる、しだれるえだ、しだれるはな。
2. うごく、うごかす。
3. えだをとる、ひく。

[古辞書の訓]
名義抄〕朶 エダ・コズヱ 〔立〕朶 トブサ・エダ・モトエダ

[声系]
〔説文〕に朶声の字として、など三字を収める。(むち)、細くてたわむ意をとる。

[語系]
朶tuai、多tai、また墮(隋・)duaiは声近く、多は重ねた肉、墮はその重ねた肉が崩れようとするさまで、花枝の垂れうごくさまと相似た状態をいう。同じ語系とみてよい。

[熟語]
朶頤・朶雲・朶朶子朶朶朶殿朶廊朶楼
[下接語]
一朶・雲朶・花朶・冠朶・幾朶・五朶・釵朶・歯朶・耳朶・千朶・繊朶・双朶・鈿朶・半朶・両朶

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報