本町遺跡(読み)ほんまちいせき

日本歴史地名大系 「本町遺跡」の解説

本町遺跡
ほんまちいせき

[現在地名]姫路市本町総社本町など

いち川下流域西岸、姫路城天守の南東付近一帯の標高一四メートル前後の沖積地に立地する。八世紀第2四半期に始まって一〇世紀の前半頃に衰退し、一二世紀中頃―一三世紀初頭に一時復活する国府に関連する遺構とみられている。一六世紀末から姫路城に伴う遺構が継続する。射楯兵主いたてひようず神社付近は第二次世界大戦前から古瓦出土地として知られていた。本格的な発掘調査は昭和五五―五六年(一九八〇―八一)の逓信診療所新築工事・姫路郵便局増築工事に伴うもので、その後姫路城跡関係の調査においても関連遺構や遺物が追加されている。

古代から中世末期までの主要な遺構は掘立柱建物跡一一棟・掘立柱建物塀跡七条・井戸跡九基・溝一六条・土壙多数が発見されている。

本町遺跡
もとまちいせき

[現在地名]金山町金山 本町

新庄盆地の北縁部、金山川の東岸の河岸段丘上に立地する縄文時代中期の集落跡を中心とする遺跡。金山町の中心部に近いため、以前から多くの人々によって土器石器採集がなされてきた。昭和五五年(一九八〇)金山町立病院の移転改築による発掘調査がされた。その結果、縄文時代中期の竪穴住居跡一三棟、土壙一八基、墓標と考えられる特殊遺構一ヵ所と縄文時代前期から中期にかけての土器多数、土偶・土製耳飾・円盤状土製品、石鏃石匙石錐・石槍・石錘・石剣・掻器・磨製石斧・打製石斧・凹石・石皿・すり石・砥石石篦・刻線石製品、石棒が出土した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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