木を見て森を見ない(読み)きをみてもりをみない

ことわざを知る辞典 「木を見て森を見ない」の解説

木を見て森を見ない

樹木ばかり見て、森を見ていない。細部に気をとられて、物事全体を見ていないことのたとえ。

[使用例] この本は〈略〉かなりの物議をかもした。一言で言えば、細部の誤訳を指摘することに急で、作品を全体として見る目に欠けるところがあったためだと思う。つまり、木を見て森を見ないという不満である[深町真理子*翻訳者の仕事部屋|1999]

[解説] 西洋のことわざの翻訳で、明治前期にドイツ語から入り、その後英語ロシア語からも入ってきて、いまでは完全に定着しています。自然な比喩で、特に説明しなくてもわかるので、翻訳と意識されずに使われることが多いことばです。

〔英語〕Some people cannot see the forest for the trees.

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android