一言(読み)ヒトコト

デジタル大辞泉 「一言」の意味・読み・例文・類語

ひと‐こと【一言】

一つ言葉一語。「一言のあいさつもない」
ちょっとした言葉。短い言葉。「とても一言では言い尽くせない」
[類語]いちげんいちごん一口一声一言半句片言隻語一字一句

いち‐ごん【一言】

一つの言葉。ひとこと。また、短い言葉。いちげん。「一言もとに否定する」「一言付け加える」
[類語]ひとこといちげん一口一声一言半句片言隻語一字一句

いち‐げん【一言】

いちごん(一言)」に同じ。「一言をもって評すれば」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一言」の意味・読み・例文・類語

いち‐ごん【一言】

〘名〙 (「ごん」は「言」の呉音)
① (━する) ひとこと。短いことば。また、それを言うこと。いちげん。一語。
顕戒論(820)上「和上慈悲、一心三観、伝於一言
太平記(14C後)六「一言(いちゴン)をも出さず、只、涙に咽(むせ)んで」 〔春秋左伝‐昭公三年〕
② 転じて、ひとことで示された言葉。
※日蓮遺文‐立正観鈔(1274)「此両種真如、只一言妙法有」 〔韋応物‐酬閻員外陟詩〕

ひと‐こと【一言】

〘名〙
① 一つのことば。一語。いちごん。〔日葡辞書(1603‐04)〕
唱歌・蛍の光(1881)「ちよろづの、こころはしを、ひとことに、さきくとばかり、うたふなり」
② わずかのことば。短いことば。ちょっと言うこと。いちごん。
古事記(712)下「吾は悪事(まがこと)も一言(ひとこと)、善事(よごと)一事、言離の神、葛城の一言主(ひとことぬしの)大神ぞ」

いち‐げん【一言】

〘名〙 (「げん」は「言」の漢音) =いちごん(一言)
申楽談儀(1430)勧進舞台、翁の事「南阿彌陀仏一げんによりて、清次出仕し、せられしより」
福翁百話(1897)〈福沢諭吉三六「念の為めに一言(イチゲン)せんに」

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普及版 字通 「一言」の読み・字形・画数・意味

【一言】いちげん

ひとこと。〔左伝、僖二十八年〕楚は一言にして三國を定め、我は一言にして三國を失ふ。我は則ち禮無し。何を以て戰はんや。

字通「一」の項目を見る

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