朝参(読み)チョウサン

デジタル大辞泉 「朝参」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐さん〔テウ‐〕【朝参】

禅寺で、早朝、師の前に参じて、説法を聞くこと。
在京官人朝廷へ参上すること。参朝
「閑適を好みて、つねに―などもせられざりけり」〈神皇正統記清和

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精選版 日本国語大辞典 「朝参」の意味・読み・例文・類語

あさ‐まいり ‥まゐり【朝参】

〘名〙
① 朝早く、神社や寺にお参りをすること。あかつきもうで。朝事(あさじ)
※雑俳・柳多留‐四(1769)「朝参主馬と七兵衛もくれいし」
近世、江戸の商家番頭などが、朝早く、神社や寺へお参りするふりをして、遊里に出かけ、短時間遊ぶこと。
洒落本・玉之帳(1789‐1801頃)一「まだ青い客にて見世のおきぬ間に、朝まいりの顔でぬけて出る、是をあさ参といふ也」
※洒落本・部屋三味線(1789‐1801頃)「新子やあまい子などと見ると、朝早く客衆の帰った跡に子ども衆の寝てゐる床へ、起番(おきばん)をした若い衆がきてくどく事があるのさ。〈略〉是を朝参りといふそうさ」

ちょう‐さん テウ‥【朝参】

〘名〙
① 官人が朝廷へ参上すること。参朝。
※続日本紀‐慶雲四年(707)五月己亥「兵部省始録五衛府五位以上朝参及上日、申送太政官」 〔杜甫‐重過何氏五首詩・其四〕
② 禅寺で、早朝、住持の説法を受けること。
正法眼蔵(1231‐53)重雲堂式「朝参暮請(ぼしゃう)いささかもおこたることなかれ」 〔禅苑清規〕

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