有得(読み)ありうる

精選版 日本国語大辞典 「有得」の意味・読み・例文・類語

あり‐・うる【有得】

〘自ア下二〙 あり・う 〘自ア下二〙 あることができる。あることが可能である。
① 世の中にあることができる。生活していくことができる。生き長らえられる。
万葉(8C後)一五・三六〇一「しましくも独(ひとり)安里宇流(アリウル)ものにあれや島のむろの木離れてあるらむ」
② ある可能性がある。可能性として考えられる。
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉八「斯の如き野蛮的行動はあり得べからざる奇蹟に属して居る」
※現代経済を考える(1973)〈伊東光晴〉III「補助金政策をある程度くみこむことは、現実政策としてはありうることと考えている」
[語誌]文語「ありう」の連体形「ありうる」が終止形にも用いられるようになり、文章語として固定したために、「ありえる」という形にならず、現在の口語でもこの形を保っているものと思われる。

あり‐・う【有得】

〘自ア下二〙 ⇒ありうる(有得)

あり‐・える【有得】

〘自ア下一〙 ⇒ありうる(有得)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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