普及版 字通 「昵(漢字)」の読み・字形・画数・意味
15画
(異体字)昵
9画
[字訓] したしむ・なじむ・ちかづく
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(匿)(とく)。また昵に作り、尼(じつ)声。〔説文〕七上に「日きなり」とあり、〔段注〕に日々に親しむ意とする。〔爾雅、釈言〕に「・は、亟(しばしば)するなり」という。は秘匿のところで巫女が舞うてひそかに祈る意であるが、おそらく声のみをとるものであろう。〔説文〕に或る体としてあげる昵が、あるいはその本字かと考えられ、尼(じ)とは二人相親しむ意の字。〔左伝、僖二十四年〕「親に親しみ、に(した)しみ、賢をぶは、の大なるなり」とみえる。親昵の意には、昵の字がその義に近い。
[訓義]
1. なじむ、したしむ、ちかづく、むつまじい。
2. 親しい人、みうち。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕昵 シタシ・チカシ・チカツク・ムツフ・ムツマジ/ カクス・カクル・クモカクス
[語系]
(昵)・niet、衵njietは声近く、・衵は身近に、接近する意がある。また尼nieiは男女相倚(よ)る形、邇njiaiも邇近の意があり、これらはもと一系の語であろう。
[熟語]
愛▶・近▶・嫌▶・交▶・狎▶・侍▶・就▶・▶・比▶・附▶
[下接語]
敬・幸・狎・私・邇・親・・匿・友
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報