日高(町)(北海道)(読み)ひだか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「日高(町)(北海道)」の意味・わかりやすい解説

日高(町)(北海道)
ひだか

北海道中南部、日高振興局管内の町。1943年(昭和18)右左府村(うさっぷむら)が改称して日高村となり、1962年(昭和37)町制施行。2006年(平成18)沙流(さる)郡門別町(もんべつちょう)と合併したが、新しい日高町域は間に平取(びらとり)町をはさんで、北の日高地区(旧、日高町)と南の門別地区(旧、門別町)にわかれている。日高地区の旧地名右左府はアイヌ語「ウシャップ」(両方に出入口のある所の意)の音訳で、その名のとおり山間の交通要衝であり、日高一の長流沙流川の上流域を占める。東は国道274号が日勝峠(にっしょうとうげ)を経て十勝(とかち)へ、北は237号が日高峠を経て占冠(しむかっぷ)、富良野(ふらの)へ通じる。日高地区の産業は水稲中心の農業と林業(木材生産)が主。沙流川源流原始林は国指定天然記念物。一方の門別地区は沙流川の下流部と、門別川などの流域からなる地域で、海側を国道235号が通り、町役場は門別地区にある。JR日高本線が通じていたが2021年(令和3)に廃止、バスに転換した。面積992.14平方キロメートル、人口1万1279(2020)。

[柏村一郎]

『『日高町史』(1977・日高町)』


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