斑鳩神社(読み)いかるがじんじや

日本歴史地名大系 「斑鳩神社」の解説

斑鳩神社
いかるがじんじや

[現在地名]斑鳩町法隆寺北一丁目

法隆寺の北東、天満てんま山上に鎮座。俗に天満さんと称し、菅原道真を祀る。旧村社。「古今一陽集」に、法隆寺鎮守四社の随一で、天慶年中(九三八―九四七)に菅原氏の苗裔湛照が創祀、元亨四年(一三二四)に僧慶祐が社殿を造営したと記す。法隆寺鬼門の守護神と考えられ、現在も寺との関係は深い。もとは天満山西麓に鎮座、境内に如法経堂と称する堂一宇があったが、寛文年中(一六六一―七三)火災で全焼神殿は寛文八年に再建、享保一〇年(一七二五)水害のため山上に移したと伝える。なお奈良県山添村室津むろづの観音堂鰐口はもと当社にあったもので、「永享九年巳一月日 法隆寺 天満宮 勧進神主国□敬白」の銘がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報