撫下(読み)なでおろす

精選版 日本国語大辞典 「撫下」の意味・読み・例文・類語

なで‐おろ・す【撫下】

〘他サ五(四)〙
① 物を上から下へ向かって撫でる。撫でて下へさげる。なでくだす。なでさげる。
浮世草子・色里三所世帯(1688)上「けんべき所さするもあればお胸のあたり撫(ナテ)おろす女も有」
② (「胸をなでおろす」の形で) ほっとする。ひと安心する。
浄瑠璃傾城反魂香(1708頃)中「案じて余る涙の色胸なでおろすも道理なり」

なで‐さ・げる【撫下】

〘他ガ下一〙 なでさ・ぐ 〘他ガ下二〙 =なでおろす(撫下)
※浮世草子・好色一代男(1682)三「うす化粧して黛(まゆずみ)こく、髪はおのづからなでさげて」

なで‐くだ・す【撫下】

〘他サ四〙 =なでおろす(撫下)
宝物集(1179頃)「たとへばかしらのかみをながくおほさむとてなてくたすものあり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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