揉消(読み)もみけす

精選版 日本国語大辞典 「揉消」の意味・読み・例文・類語

もみ‐け・す【揉消】

〘他サ五(四)〙
① 火のついたものを揉んで、消す。〔日葡辞書(1603‐04)〕
青べか物語(1960)〈山本周五郎〉「青べか」を買った話「吸っていたタバコ地面でもみ消し」
② それより強大なものが圧し消す。
※或る女(1919)〈有島武郎〉前「操音にもみ消(ケ)される言葉を続けてゐたが」
③ よくない事件や悪いうわさなどが世間に知られたり広がったりしないように手段を尽くして抑える。
※東京学(1909)〈石川天崖〉九「自分味方と思ふ人に不利益である様な言論が出た場合に、之れを圧制して揉消(モミケ)すとかいふ様な事があっては」
④ 激しく攻撃して、うち滅ぼす。
※日葡辞書(1603‐04)「テキヲ ヒトカッセンニ momiqesu(モミケス)

もみ‐けし【揉消】

〘名〙 揉み消すこと。自分に不利なことや悪いうわさなどが広まらないようにすること。〔南水漫遊拾遺(1820頃)〕
※今年竹(1919‐27)〈里見弴総見女将志村気持を悪くさせまいと揉み消しにかかって」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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