掲焉(読み)ケチエン

デジタル大辞泉 「掲焉」の意味・読み・例文・類語

けち‐えん【×焉】

[形動ナリ]著しいさま。目立つさま。けつえん
「人の様体、色合ひなどさへ―に顕れたるを見渡すに」〈紫式部日記

けつ‐えん【×焉】

けちえん(掲焉)

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精選版 日本国語大辞典 「掲焉」の意味・読み・例文・類語

けち‐えん【掲焉】

〘形動〙
① 著しいさま。きわだっているさま。目だつさま。また、きっぱりとしたさま。けつえん。
菅家文草(900頃)一・早春侍内宴同賦無物不逢春「一草一木、光華掲焉」
② 高くあがるさま。高くそびえるさま。けつえん。
※続日本後紀‐承和五年(838)三月乙丑「身長六尺余。稠人之中。掲焉而立。会集衆人莫眼」

けつ‐えん【掲焉】

〘形動〙
源平盛衰記(14C前)一「掲焉(ケツエン)利生に預る事候と申されたりければ」

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普及版 字通 「掲焉」の読み・字形・画数・意味

【掲焉】けつえん

高くあがるさま。漢・張衡〔西京の賦〕豫(木の名)の珍焉として中に峙(そばだ)ち、牽牛其の左に立ち、女其の右に處(を)る。(けちえん) 国語。明らか。

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