普及版 字通 「掲(漢字)」の読み・字形・画数・意味
掲
常用漢字 11画
(旧字)
人名用漢字 12画
[字訓] かかげる・あげる
[説文解字]
[字形] 形声
旧字はに作り、曷(かつ)声。〔説文〕十二上に「高く擧ぐるなり」という。曷は曰(えつ)と(かい)とに従い、は屍骨、曰は(さい)、祝の器。呪霊の強い屍骨を用いて祈ることをいい、(喝)・遏・(謁)・などはみなその呪儀に関する字である。〔周礼、秋官、氏(さし)〕に「(も)し路に死するるときは、則ち埋めてを置かしむ」とあり、曷とはそのような道(どうきん)(行き倒れ)を用いる呪儀で、がその表識である。より高挙の義となるが、もとは高礼の意。
[訓義]
1. かかげる、掲示する、道のあることを示す、はりだす、あげる。
2. 高くあげる、傾く、そばだつ、つまづく。
3. になう、からげる、とる、もつ。
4. 掲掲は、はやい、ひらめく、長い。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 イチジルシ・イタル・タカシ・イコフ・イロフ・タツ・ワタル・オフ・アラハル・アラハニ・ムサボル・トル/焉 イチジルシ 〔字鏡集〕 タカシ・アラハニ・アグ・ワタル・イタル・ツクス・カフ・イチジルシ・カカグ・タツ・トル・スツ・ムサボル・イロフ・イコフ
[語系]
kiat、擧(挙)kiaは声義が近い。また曷声の字は、その呪儀に関する一系の語をなしている。
[熟語]
掲衣▶・掲河▶・掲開▶・掲竿▶・掲旗▶・掲去▶・掲挙▶・掲筐▶・掲驕▶・掲暁▶・掲▶・掲告▶・掲参▶・掲示▶・掲借▶・掲渉▶・掲章▶・掲貼▶・掲帖▶・掲水▶・掲跣▶・掲単▶・掲挑▶・掲調▶・掲天▶・掲白▶・掲撥▶・掲▶・掲鳴▶・掲▶・掲▶・掲焉▶・掲掲▶
[下接語]
高掲・照掲・上掲・前掲・表掲・標掲・負掲・別掲
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報