捻・拈(読み)ひねくる

精選版 日本国語大辞典 「捻・拈」の意味・読み・例文・類語

ひね‐く・る【捻・拈】

[1] 〘他ラ五(四)〙
① ひねるようにする。さまざまにいじる。ひねってまわす。
※雑俳・ぬり笠(1697)「ひねくりて奴(やっこ)得ぬかぬ竹刀
魔風恋風(1903)〈小杉天外〉後「書籍ばかりを把玩(ヒネク)って居る芳江などの知らぬ事でも有り」
② むりやりにこじつけた理屈を言う。いろいろに理屈をつけて言いまわす。理屈をこねる。
滑稽本・田舎草紙(1804)三「うらが村でも一(いち)ばんづつりくづのうひねくるのは、あのふとだアのし」
③ =ひねる(捻)(一)③
江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉一「静勝軒、含雪斎、泊船亭など云ふ捻(ヒネ)くった名前の四阿式小房が有った」
④ =ひねる(捻)(一)④
狂歌・孝雄狂歌集(1688頃)「ひねくればげにやよかわのよしだじゃにそうわる口なおしゃりまするな」
[2] 〘自ラ下二〙 ⇒ひねくれる(捻)

ひね‐く・れる【捻・拈】

〘自ラ下一〙 ひねく・る 〘自ラ下二〙
① ものの形状がゆがむ。まがる。
※俳諧・文化句帖‐二年(1805)一二月「雪ちるや友なし松のひねくれて」
性質がねじけてすなおでなくなる。ひがむ。すねる。また、一風変わっている。
※寄合ばなし(1874)〈榊原伊祐〉初「まひとつひねくれた稀有希代の説をたてたものか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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