デジタル大辞泉
「按」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
あん‐・ずる【按】
〘他サ変〙 あん・ず 〘他サ変〙 (「あんする」とも)
① 何かしようとするのをおさえる。とどめる。ひかえる。
※俳諧・氷餠集(1774)序「
詞海に船を艤ひ、
文峰に轡を按ずるは」
②
弦楽器の奏法の一つ。
左手の指で
勘所(かんどころ)を押したり、実弦をおさえたりして音を上げる。
※
源氏(1001‐14頃)若菜下「昼はいと人しげく、なほ一度
(ひとたび)も
ゆしあむする暇も、心あわただしければ」
③ なでる。さする。とくに、刀のつかに手をかけることをいう場合が多い。
※
太平記(14C後)二一「右の
御手には
御剣を按
(アンジ)て、八月十六日の丑剋
(うしのこく)に、遂に崩御成にけり」
※古今学変(1750)上「胤按、子思称二夫子之徳一、以レ此賛レ之」
※東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉二「師管絃を理し、弟歌曲を按ず」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報