拠所・拠(読み)よりどころ

精選版 日本国語大辞典 「拠所・拠」の意味・読み・例文・類語

より‐どころ【拠所・拠】

〘名〙
① たよりとするところ。支えになるもの。身を寄せる所。よるべ。
書紀(720)推古一二年四月(岩崎本訓)「四の生(むまれ)の終帰(ヨリトコロ)、万の国の極めの宗なり」
② 成り立つもとになるもの。基づく所。根拠
※百法顕幽抄平安中期点(900頃)「何れの教の拠(ヨリトコロ)か有る」
連歌俳諧で、前句の詞や物に関係のあること。また、その語句。寄り合い。
※撃蒙抄(1358)「きさらぎの別は鶴のはやしにて よるなくなみだ月ぞかすめる 殊事なきやうなれども、鶴によるなく詞、より所あり」

よん‐どころ【拠所・拠】

〘名〙 (「よりどころ(拠所)」の変化した語) よりすがる所。基づく所。
源平盛衰記(14C前)三九「行住坐臥を嫌ねば、四儀称念に煩ひなく、時所諸縁を論ぜねば、散乱衆生に拠(ヨントコロ)あり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android