押放(読み)おしはなす

精選版 日本国語大辞典 「押放」の意味・読み・例文・類語

おし‐はな・す【押放】

〘他サ四〙
① 放ちやる。また、離れさせる。押し放つ。〔羅葡日辞書(1595)〕
② ひとり立ちさせる。独立させる。
浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)上「でんじゅ口伝ゆるし印可を請ざれば、押はなして真の台子おぼへたとは申されず」
③ ためらわずに事をする。
浮世草子・魂胆色遊懐男(1712)一「きづかいげもなく、をしはなしていへば」

おし‐はな・つ【押放】

〘他タ四〙
① 物を押して離れさせる。突き放す。
書紀(720)武烈即位前(図書寮本訓)「鮪臣(しびのおみ)来りて、太子と影媛との間(なか)を排(押放ち)て立てり」
相手要求などを手きびしく断わる。相手にしないで、つっぱねる。
有明の別(12C後)三「ただこれ開け給へとのたまふを、いかに思にかをしはなちつ」

おっ‐ぽ・る【押放】

〘他ラ五(四)〙 (「おっ」は接頭語) 捨てるようにして投げる。中途でやめてそのままにしておく。
青べか物語(1960)〈山本周五郎〉砂と柘榴「誰も止めるな、おっぽっといてくれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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