精選版 日本国語大辞典 「打遣」の意味・読み・例文・類語
うっちゃ・る【打遣】
〘他ラ五(四)〙 (「うちやる(打遣)」の変化した語)
① 捨てる。ほうり出す。転じて、むだな事、不本意なことに金銭などを費やすことにもいう。
② (「うっちゃっておく」の形で) 手を出したり口を出したりしないで、そのままにする。かまわないでいる。ほうっておく。
※洒落本・二筋道後篇廓の癖(1799)一「まあうっちゃって置いてくんな」
③ (相撲で)うっちゃり①をする。
※相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉現代人気力士評判記「迂濶に寄ったら土俵際に打棄(ウッチャ)られる心配があるから」
うち‐や・る【打遣】
〘他ラ四〙 (「うち」は接頭語)
※伊勢物語(10C前)二七「女の、手洗ふ所に貫簀(ぬきす)をうちやりて」
② そのままにしておく。捨てておく。うっちゃる。
③ (思いなどを)晴らす。
※右京大夫集(13C前)「なにとなく見聞くことに心うちやりて過ぐしつつ」
うっちゃり【打遣】
〘名〙
② 土壇場で急に形勢を逆転させること。「うっちゃりをくわす」「うっちゃりをくう」などの形で用いる。
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