打誦(読み)うちずす

精選版 日本国語大辞典 「打誦」の意味・読み・例文・類語

うち‐ず・す【打誦】

〘他サ変〙 (「うち」は接頭語。「ず」は「誦」の呉音「じゅ」の直音表記。「うちずず」とも) 声を上げて経などを読みあげる。口ずさむ。うちずんず。うちずうず。うちじゅす。
※枕(10C終)一九一「おもしろかりける所は高ううちずしたるも、いとをかし」

うち‐ずう・ず【打誦】

〘他サ変〙 (「うち」は接頭語。「ずうず」は「ずんず」の別表記) =うちずす(打誦)
源氏(1001‐14頃)蜻蛉「人木石にあらざればみななさけありとうちずうじて」

うち‐ずん・ず【打誦】

〘他サ変〙 (「うち」は接頭語。「ずん」は「誦」の字音をうつした表記) =うちずす(打誦)
※蜻蛉(974頃)下「しのびてうちずんずることぞある」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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