打替(読み)うちかえる

精選版 日本国語大辞典 「打替」の意味・読み・例文・類語

うち‐か・える ‥かへる【打替】

[一] 〘他ア下一(ハ下一)〙 うちか・ふ 〘他ハ下二〙
① さらに改めて打つ。打ち直しをする。
② 打ち壊して改めて新しく作りかえる。
※将門記承徳三年点(1099)「貞盛が中の陣撃変(ウチカヘ)て、新皇従兵は馬に羅(かか)って討ちつ」
③ (「うち」は接頭語) ちがうものにとりかえる。
※今鏡(1170)五「わかき大臣のよく仕へぬべきをうちかへつつ」
囲碁で、石を打って相手にそれを取らせ、そのあとすぐに打って相手の数目を取る。〔文明本節用集(室町中)〕
[二] 〘自ア下一(ハ下一)〙 (「うち」は接頭語) ちがっている。異なる。
四河入海(17C前)九「昔と今とはうちかへて有程に」

うって‐がえ ‥がへ【打替】

〘名〙
① 入れかえること。交替すること。
随筆羇旅漫録(1802)上「近年京も四条二軒の芝居一所には出来ず、うってがへに興行す」
② 状況ががらりと一変すること。まるで反対の様子になること。
日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉一「饑饉疫病等の流行するは、皆な国神の怒を示し給ふ徴候なりと称して、仏像堀江に投じ、〈略〉此度は打手変に、饑饉疫病の流行するは全く仏像を投じ寺塔焼滅したる祟なりと唱出たり」
③ 囲碁で、相手の石一目または数目を取ると、次の相手の一目でそのあたりの石全体をとられて、優劣が入れかわってしまうこと。うってがえし。

うって‐がえし ‥がへし【打替】

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