所に(読み)ところに

精選版 日本国語大辞典 「所に」の意味・読み・例文・類語

ところ‐に【所に】

[1] 〘接助〙 活用語の連体形をうけて、前の叙述を後の叙述に続ける。意味的には順接・逆接・単純接続などがある。
今昔(1120頃か)四「此は何(いか)に。碁を打つを役にて年月を送り給ふと聞く所に、善く所行を見奉れば、証果の人にこそ坐(まします)める」
[2] 〘接続〙
先行事柄を受けて、それについで起こった事態を述べる時に用いる。ちょうどそういう時に。そこで。
歌舞伎幼稚子敵討(1753)三「国を欠落(かけおち)しましてござんす。所に源五兵衛に廻(めぐ)り逢ひましてござんす」
② 先行の事柄を受けて、それに反するような事態を述べる時に用いる。ところが。然るに。
※古活字本毛詩抄(17C前)一五「老者の気力程に酒をのませまいと云心にみたぞ。処に今幽王はさうめされいで反て侮慢してあなどらるるぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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