懸角(読み)カケツノ

デジタル大辞泉 「懸角」の意味・読み・例文・類語

かけ‐つの【懸(け)角】

《「かけづの」とも》平安時代以降、邪気を払うため、宮殿内の御帳台みちょうだい入り口左右の柱にかけたサイの角。のちにはじんの木で作り、両端に銀の金具をつけてつるした。御角みつの

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「懸角」の意味・読み・例文・類語

かけ‐つの【懸角】

〘名〙 (「かけづの」とも) 宮殿内の御帳台に配置する調度の一つ。邪気を払うため、御帳台の入口の左右の柱にかけた犀(さい)の角。後世は沈(じん)の木で作り、両端に銀の金具をつけ、丸紐(まるひも)でつるすのを例とした。みつの。
※中右記・追加‐寛治七年(1093)五月五日「文台是沈、〈略〉有懸角一、納菖蒲根也、地敷筵為地敷、是又金銀也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android