慶寺(読み)けいさんじ

日本歴史地名大系 「慶寺」の解説


けいさんじ

[現在地名]金沢区富岡東四丁目

富岡とみおか八幡宮北方にある。花翁山と号し、真言宗御室派。本尊大日如来。もと富岡八幡宮別当寺。寛永元年(一六二四)豊島明重が両親の菩提を弔うために開基した。父頼重の法名花翁常蓮禅定門、母は瑚琳慶珊禅定尼、それぞれの法名を山号・寺号とする。開山は伝栄。

豊島明重は文禄三年(一五九四)徳川家康に仕え、翌年富岡を采地として一千七〇〇石を給され、元和二年(一六一六)目付役に任ぜられたが、寛永五年江戸城中で老中井上正就に刃傷して切腹、嗣子継重も切腹を命ぜられて家名断絶した。


けいぎんじ

[現在地名]佐賀市本庄町大字鹿子

鹿子上かのこかみ集落の南にある。開基は慶尼、開山は大用。曹洞宗で、本尊は如意輪観音。もと鍛冶屋かじや(現佐賀郡東与賀町)にあって、広厳山流長りゆうちよう院と称していたのを慶長三年(一五九八)尼によって現在地に移し、同五年三月同尼が没したのでここに葬って般若山慶寺と改めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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