恵積郷(読み)えつみごう

日本歴史地名大系 「恵積郷」の解説

恵積郷
えつみごう

現鹿島町地域にあった国衙領。古代の秋鹿あいか恵曇えとも(和名抄)の一部を開発するなどして、一一世紀中頃に成立したと推定される。康治二年(一一四三)八月一九日の太政官牒案(安楽寿院文書)に「□鹿郡恵積郷」とみえ、同郷と島根郡生馬いくま(現松江市)領主権威を募って鳥羽院庁に所領を寄進し、安楽寿あんらくじゆ(現京都市伏見区)佐陀さだ(庄)が成立、これを機に恵積郷は佐陀庄に吸収され消滅した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報