恒温槽(読み)コウオンソウ

デジタル大辞泉 「恒温槽」の意味・読み・例文・類語

こうおん‐そう〔コウヲンサウ〕【恒温槽】

内部温度を、外部の温度と関係なく、長時間一定に保つように制御された容器

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精選版 日本国語大辞典 「恒温槽」の意味・読み・例文・類語

こうおん‐そう コウヲンサウ【恒温槽】

〘名〙 内部の温度が一定に保たれるように制御された容器。
他人の顔(1964)〈安部公房〉黒いノート「恒温槽のサーモスタットが、〈略〉大げさな音をたてていた」

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化学辞典 第2版 「恒温槽」の解説

恒温槽
コウオンソウ
thermostat

定温度を保つように自動制御された液体の入った槽.もっとも普通に用いられる室温付近の温度に対しては,液体として水が用いられる.液体を入れた槽,感温自動制御装置(狭義サーモスタット),加熱(冷却)装置,かくはん機および温度計よりなる.定温性を高めるには,
(1)槽全体の熱容量を大きくする,
(2)感温部の感度および動作の再現性をよくする,
(3)保温(または保冷)をよくする,
(4)加熱(冷却)速度調節
などがある.注意すれば0.01 ℃ 前後の定温を得ることは容易である.密度などの物性測定,化学反応速度の測定,そのほか物理化学実験に広く使用される.

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世界大百科事典(旧版)内の恒温槽の言及

【サーモスタット】より

…家庭用では電気アイロン,こたつ,ルームクーラー,調理用加熱装置などの電気器具のほか,ガスオーブン,石油ヒーターにも用いられる。工業用としては各種の炉,反応槽,恒温槽などに広く用いられている。恒温槽のことをサーモスタットということもある(図2)。…

※「恒温槽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」