御物グスク(読み)おものぐすく

日本歴史地名大系 「御物グスク」の解説

御物グスク
おものぐすく

[現在地名]那覇市垣花

那覇港中の小岩礁に築かれた公倉。奥武山おーのやまのすぐ東側に位置したが、太平洋戦争後の埋立により垣花かきのはな町に含まれ、陸続きとなった。「海東諸国紀」の琉球国之図にみえる「宝庫」にあたる。屋慶名政賀の首里那覇全景図屏風(沖縄文化の遺宝)や間切集成図、「沖縄志」の那覇港図などにみえ、那覇港図では「見物城」とする。「混効験集」にも「みものぐすく」とあって、古くはそのようによんだと考えられる。創建年は不明だが、「海東諸国紀」の記録から一五世紀半ば以前となる。「琉球国由来記」に「往昔、諸国通融ノ時、到来ノ宝物ヲ納御蔵ニテ」とあり、中国・東南アジア諸国と盛んに交易を展開していた時代、海外交易品の公倉だったことがわかる。朝鮮人漂流民肖得誠らの言に「江辺に城を築き、中に酒庫を置く、房内に大磁を排列し、酒醪盈ち溢る(中略)又軍器庫を置き、鉄甲、槍剣弓矢、その中に充満す」(原漢文)とあり(「李朝実録」成宗八年二月辛巳条)、南方貿易で仕入れた酒類を納めた酒庫、輸出用の武器を納めた倉庫があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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