御幣子(読み)おへこ

精選版 日本国語大辞典 「御幣子」の意味・読み・例文・類語

おへこ【御幣子】

〘名〙
① (「氏子(うじこ)」の意) 特に、山城国(京都府)紫野今宮神社の氏子をいう。〔物類称呼(1775)〕
② 京都西陣の織物工。明治維新前には、「ごへいこう」といって烏帽子直衣をつけた織工が「織りましょう」と呼んで西陣地方を歩き、機屋はこれを呼び入れて織らせたところから、「おへこ」は「ごへいこう」の転じたものという。一説に「麻経児(をへこ)」の意。
※俳諧・玉海集追加(1667)三「独住のおへ子もまつれめたなばた〈貞室〉」
※仮名草子・都風俗鑑(1681)一「絹やの御幣子(オヘコ)たちは、おりどめのいとくずを紙につつみて」
③ 「ふんどし(褌)」の異称。〔俚言集覧(1797頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android