御垣原(読み)みかきがはら

精選版 日本国語大辞典 「御垣原」の意味・読み・例文・類語

みかき‐が‐はら【御垣原】

[1] 〘名〙 =みかきのはら(御垣原)(一)
※別本源氏(1001‐14頃)若菜上「ひとつは風に誘はれてみかきが原を分け入り侍りし、いとどいかに見おとし給ひけむ」
古今六帖(976‐987頃)二「雲のうへに雁ぞ鳴くなるうねび山みかきかはらに紅葉すらしも〈但馬皇女〉」
[補注]「書言字考節用集‐二」には「御垣原 ミカキガハラ 和州吉野郡」とあり、吉野のあたりの地名とされる。

みかき‐の‐はら【御垣原】

[1] 〘名〙 宮中貴人邸宅築垣のあたりの野原。また、宮中や貴人の邸内の庭のこともいう。みかきがはら。
※源氏(1001‐14頃)若菜上「一日、風にさそはれてみかきの原を分け入りて侍りしに、いとどいかに見落し給ひけむ」
[2] 歌枕奈良県の吉野にあるとする。みかきがはら。
天徳四年内裏歌合(960)「故郷は春めきにけり三吉野のみかきの原をかすみこめたり〈平兼盛〉」
[補注]→「みかきがはら(御垣原)」の補注

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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