御兄様(読み)おあにさま

精選版 日本国語大辞典 「御兄様」の意味・読み・例文・類語

お‐あに‐さま【御兄様】

〘名〙 (「お」は接頭語、「さま」は接尾語) 兄を敬って呼ぶ語。近世武家豪商の家の子供が用いたが、末期には一般に広まった。おあにさん。
人情本・花筐(1841)五「何卒(どうぞ)慈母(おかか)さまへなり舎兄(オアニ)さまへなり、能く御相譚あそばして」

お‐あにい‐さま【御兄様】

(「お」は接頭語、「さま」は接尾語) 兄を敬って呼ぶ語。また、若い男性を敬って呼ぶ語。おあにいさん。
※人情本・仮名文章娘節用(1831‐34)後「モシおあにいさまへ、アノ上方(かみがた)からお使がまいりましたヨ」

お‐にい‐さん【御兄様】

〘名〙 (「おにいさま(御兄様)」の変化した語) 兄を敬い親しんで呼ぶ語。また、若い男性を親しんで呼ぶ場合にも用いる。
青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春「お兄さんも被来(いらっしゃ)るんですか?」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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