張行(読み)ちょうぎょう

精選版 日本国語大辞典 「張行」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐ぎょう チャウギャウ【張行】

〘名〙
物事を強引に行なうこと。容赦なく行なうこと。強行。また、強く主張すること。
※宝生院文書‐永延二年(988)一一月八日・尾張国郡司百姓等解「其所張行、無可為喩之物、所以何者、一段之田者勘注三四段」
※高野本平家(13C前)一「国務ををこなふ間、非法非例を張行(チャウギャウ)し」
② 催しを行なうこと。興行すること。
※常途往来(鎌倉中頃)「及晩景蹴鞠、可張行之由」
※義残後覚(1596)五「内野七本松にて、勧進すまふを張行す」

はり‐おこな・う ‥おこなふ【張行】

〘他ハ四〙 押し切って物事を行なう。強引にする。また、勢力をほしいままにする。
※将門記承徳三年点(1099)「官符を抱きながら慥かに張(ハリ)行はず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「張行」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐ぎょう〔チヤウギヤウ〕【張行】

[名](スル)
容赦なく事を行うこと。強行すること。また、強硬に主張すること。
「国務を行ふ間、非法非例を―し」〈平家・一〉
興行すること。催しを行うこと。
一座を―せむと思はば」〈連理秘抄

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