広海二三郎(読み)ひろうみ・にさぶろう

朝日日本歴史人物事典 「広海二三郎」の解説

広海二三郎

没年:昭和4.1.29(1929)
生年:安政1.11.3(1854.12.22)
加賀国江沼郡瀬越村(石川県加賀市)の北前船主。祖先以来の大坂・北海道間の物産運搬,販売をさらに発展させ,明治初年の和船8隻を新型船に切りかえ,22(1889)年帆船7隻汽船1隻総所得8960円,32年帆船4隻汽船3隻総所得2万8104円,36年汽船6隻になる。なお30年ごろ小樽に石造建築支店を設け,また九州硫黄,石炭の鉱山経営も行い,41年広海商事株式会社を創設した。また北前船主を集めて日本海上保険を創立したり,大阪商業会議所議員,37年貴族院の多額納税議員になる。<参考文献>越崎宗一『北前船考』

(植村元覚)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android