広庄(読み)ひろのしよう

日本歴史地名大系 「広庄」の解説

広庄
ひろのしよう

現広川町付近にあった荘園。比呂とも書く。応徳三年(一〇八六)一一月日の内侍藤原氏施入状案(米良文書)に「一処紀伊国在田郡比呂庄 在免田拾参町五段」とみえ、宮前みやざき(現有田市)の免田一三町五段とともに、熊野山に寄進されている。次いで文治二年(一一八六)閏七月二四日、銅細工師七条紀太の狼藉停止を訴えた木工頭藤原範季書状、これを鎌倉に取次いだ同年閏七月二九日付後白河上皇院宣(以上「吾妻鏡」文治二年八月二六日条)、院使検非違使平時定代官とともに荘に入部して事件の調査に当たった御使藤井則国の言上状(同書同年九月二五日条)に「蓮花王院領広由良荘」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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