幸橋(読み)さいわいばし

精選版 日本国語大辞典 「幸橋」の意味・読み・例文・類語

さいわい‐ばし さいはひ‥【幸橋】

江戸城外堀の東南隅にかけられていた橋。その橋から内側が、現在の千代田区内幸町にあたる。明治末、埋立てにより消滅御成(おなり)門。

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日本歴史地名大系 「幸橋」の解説

幸橋
さいわいばし

戸石といし川とかがみ川が合流して平戸浦に注ぐ河口部に架かる橋。国指定重要文化財。オランダ橋とも称される。江戸時代は平戸城下の宮之みやの町などと平戸城を結ぶ橋。平戸城の大手門に近いためアーチ型木橋が架けられていたが、元禄一五年(一七〇二)平戸藩がアーチ型石橋を造営。この設計は平戸オランダ商館にある石倉のアーチ型石門を学んだ大工豊前で、当初平戸藩は長崎の石工に請負わせる心積りであったが、嘆願を受けてこの技術を学んだ地元の石工が着工

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デジタル大辞泉プラス 「幸橋」の解説

幸(さいわい)橋〔山形県〕

山形県東置賜郡高畠町にある石造アーチ橋。1879年竣工。1998年、道路拡張工事に伴い、欄干部を除くアーチ部分のみ建設当時の素材を用いて明治時代の姿を復元。2009年、土木学会により「山形の石橋群」のひとつとして土木遺産認定

幸橋〔長崎県〕

長崎県平戸市にある石造のアーチ橋。1702年建造。国指定重要文化財。「オランダ橋」とも。

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世界大百科事典(旧版)内の幸橋の言及

【平戸[市]】より

…水産業は一本釣りを主とする零細な沿岸漁業が多く,平戸瀬戸のアゴ(トビウオ)漁も有名で,干しアゴは川内(かわち)浦の川内かまぼことともに特産品である。 旧平戸町に亀岡城跡,常灯(じようとう)の鼻とよばれる灯台跡の石垣などが残る平戸オランダ商館跡(史),1702年(元禄15)に築かれた石造アーチ橋の幸(さい)橋(オランダ橋。重要文化財)などがあり,また平戸港の外港であった川内浦には日本最初というサツマイモ畑跡がある。…

※「幸橋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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