帯引(読み)おびひき

精選版 日本国語大辞典 「帯引」の意味・読み・例文・類語

おび‐ひき【帯引】

〘名〙
数人が帯を出しあって、その端に結んだ紙こよりに名前を書きつけ、二組に分かれて帯を引き合い、引きあてた帯を自分の物として交換しあうこと。
空華日用工夫略集‐至徳三年(1386)二月三日「聞余帯経年段々結続。欲互相交易。所謂帯引者也」
遊戯一つ。帯の両端を引きあって、力の優劣をくらべるもの。
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦一二(1762)梅二「ふきげんにすこ帯引きの身ふり有り」

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「帯引」の解説

帯引
〔河東〕
おびひき

歌舞伎浄瑠璃外題
初演
享保8.春(江戸中村座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の帯引の言及

【帯引物】より

…歌舞伎舞踊の一系統。曾我五郎が親しく通う大磯の廓の傾城化粧坂(けわいざか)の少将が,五郎の父の仇敵工藤祐経が廓内にありと聞きつけ,女だてらに勇み立って駆けこもうとするのを,小林朝比奈が少将の帯を捕らえて引き止める場を舞踊化したのが〈帯引〉。その作品の一群を〈帯引物〉という。…

※「帯引」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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