巣
す
nest
動物が生活していく際に,1ヵ所にとどまって休息したり,出産したり,子孫を育てたりするために築いたもの。自然の洞窟,大樹の枝の間などを利用する場合もあるが,すこぶる精巧なものをつくるものも多い。土に穴を掘る,糸を吐いて葉などをまとめる,小枝を組合せるなど,あらゆる形態,性状がある。クモやアリジゴク (ウスバカゲロウの幼虫) では,巣は捕獲器の役目も兼ねる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
デジタル大辞泉
「巣」の意味・読み・例文・類語
す【巣/×栖/×窼】
1 鳥・獣・虫などのすむ所。「ネズミの―」「小鳥の―」
2 人の住む所。すみか。「愛の―」
3 よくない仲間が寄り集まる場所。「悪党の―」
4 クモが獲物を捕まえるために張る網。
[類語]アジト・隠れ家・巣窟・ねぐら・魔窟・魔境
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
す【巣 nest】
一般には,動物がみずから造って産卵,抱卵,育児または休息,就眠に使用する構造物や穴をいう。このことばは本来鳥獣を対象として用いられたと思われるが,それ以外の動物についても拡張して用いられており,巣の概念はひじょうにあいまいである。典型的な巣は多くの小鳥やキツネなどに見られるもので,繁殖期にのみ使用される。鳥類の中には,天然の穴や樹洞や他種の動物が掘った穴をそのまま利用し,しかも巣穴内になんの材料も持ち込まないで産卵するものがある。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報