巣穴(読み)そうけつ

精選版 日本国語大辞典 「巣穴」の意味・読み・例文・類語

そう‐けつ サウ‥【巣穴】

〘名〙
動物の巣。すあな。
樹上住居土中の住居。転じて、敵対する者や盗賊などのかくれが。
※本朝文粋(1060頃)九・漢書竟宴詠史得蘇武詩序〈紀在昌〉「若夫万八千年声塵。堙滅於巣穴之居
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉六「此上は大挙して敵の巣穴(サウケツ)を撃ん」 〔後漢書‐周燮伝〕
③ (━する) 虫などが、穴を掘り、そこを巣にしてすむこと。
※造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉二編「喬木の下に蟻群(あつ)まりて巣穴(サウケツ)し」

す‐あな【巣穴】

[1] 動物がすみかとする穴。そうけつ。
[2] 東京都港区六本木七丁目(旧麻布区龍土町)の天祖神社前の路地俗称
風俗画報‐二四四号(1902)三田小山町「天祖神社前の横町を里俗に巣穴と唱へ」

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デジタル大辞泉 「巣穴」の意味・読み・例文・類語

す‐あな【巣穴】

獣や虫などがすむ穴。

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普及版 字通 「巣穴」の読み・字形・画数・意味

【巣穴】そう(さう)けつ

鳥獣のす。すまい。〔抱朴子、惑〕上、混然たるの甚だ陋(いや)しきを悼み、の鄙(いや)しむべきを愍(あは)れむ。故に棟宇へて以て鳥獸の群を去り、禮數を制して以て等威の品を異にす。

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世界大百科事典(旧版)内の巣穴の言及

【巣】より

…典型的な巣は多くの小鳥やキツネなどに見られるもので,繁殖期にのみ使用される。鳥類の中には,天然の穴や樹洞や他種の動物が掘った穴をそのまま利用し,しかも巣穴内になんの材料も持ち込まないで産卵するものがある。つまり,みずからは何も造らない。…

※「巣穴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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